使い方を何度でも教えます
赤ちゃんを抱っこするときに使うベビースリングも山本さんの工夫を加えた使い勝手のよいオリジナル商品だ。既製品の仕入は小売価格が制約されるが、オリジナルなので消費者に配慮した卸価格を設定できる。大手販売店への営業では買い叩かれたので、商品を理解してくれる販売先をさがした。現在、病院とデパートなど数箇所のベビーコーナーで山本さんのベビースリングを取り扱っているが、そこでは購入者に使いこなして貰うため月1回講習会を開催している。
運動会の赤白帽
店を開く前のこと。運動会の練習をおえて帰宅した子どもが日焼けでぐったりしていた。翌日、赤白帽にフラップ(首筋を保護する布)付の帽子をもたせたら元気に戻ってきた。首筋が日焼けすると疲れることがわかり、知り合いのお母さんに声をかけフラップ付赤白帽の使用を学校に交渉した。紫外線の勉強会を開き、フラップ付帽子をかぶる子どもが次第に増え、マスコミの取材を受けた。現在、那覇の学校の子どもはほとんどフラップ付赤白帽を持っている。
「今までは商売と啓蒙活動が半々かな。こうした活動の影響が大きくなり売れることがわかると大量品が入ってきて、私は儲からなくなっちゃう」と山本さんは笑う。
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