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チャイカ店舗
店内
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●お店をもとう
湖北駅近くの商店街の一角にある手作りギャラリー「ふれあいショップ チャイカ」。商品棚には彩り鮮やかで個性的な作品が置かれ、しかも値段は手ごろ。かわいらしいアクセサリー、マスコット、バックなど並んだ商品を見ているだけで楽しくなる。小規模作業所ウイングの利用者と、指導員・ボランティアが店のスタッフとして接客している。
我孫子市で初めての女性生活保護ケースワーカーであった猫田陽子さんが、我孫子市役所を退職後にマンションの1室で女性のための小さな作業所を自主運営で始めたのが1995年。海外旅行先のイタリアで見聞した「すべての精神障害者が地域で暮らすことを前提にして作られた街の中の幾つもの作業所と憩いの場所」、それに少しでも近づけたいという思いが原点だった。
翌年、6か月の銀行回りの末、融資に理解を示す銀行を見つけ店舗を購入しショップ・ウイングを開店。店舗は作業所の製品販売と、販売部としての接客訓練に使われた。小規模作業所ウイングは1996年から公的補助を受け、作業所は制作部として独立する。ショップ・ウイングは2003年に名称変更し「ふれあいショップ チャイカ」となり、NPO法人自立支援ネット我孫子が運営することになり就労訓練の場として活用されたが、2005年から再びウイングにより運営されている。
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●お店の中は
店舗1階の売り場にはウイング作業所の作品コーナー、手芸・洋裁材料品コーナー、レンタルスペース「夢ボックス」がある。
ウイングのオリジナル製品はすべて世界にひとつだけの手作りで約80種類、エプロン、巾着、ふくろうシリーズは人気商品という。チャイカでの販売だけではなく、販路開拓に取り組み、県内6箇所にウイング作品委託店をもつ。
ボタン、糸など豊富な品揃えの手芸・洋裁材料品コーナーには固定客が多い。手芸・洋裁材料店の廃業が多い昨今、電話帳で調べて遠くから来てくれる人もいて、売上額は少ないが存続させたい。
街の手作りギャラリー「夢ボックス」。チャイカの運営がウイングに変わったときに、組立て家具を購入し苦労の末メンバーで完成させたボックスには40名余りのボックスオーナーが出展中、ビーズアクセサリー、陶芸品、フラワーアレンジメントなど個性豊かな作品がそろいプレゼント品として最適。ボックス利用料金は1カ月1,000円からで、販売手数料は売上の10%である。
また店舗の2階では、週1回の婦人服中心のリサイクル市、ビーズ教室、パッチワーク教室も定期的に開かれる。
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手芸用品コーナー ボタンがこんなに沢山
ボックスの上は展示コーナー 今月は光触媒フラワーです
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作業所での商品作り
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●地域のなかの作業所
市から運営補助の他に家賃・駐車場補助があってもウイングの運営はまだ厳しい。商品単価が低いので店の売上は思うように上がらず、売上と収益を上げメンバーに還元したいが、手作り品は時間がかかりニーズはあっても製作が追いつかない。
ウイング利用者は現在20名。製作、接客、パソコンを使っての在庫管理、リサイクル市の準備などそれぞれがチャイカに係わっている。人とのコミュニケーションの苦手なメンバーも交代で接客係りを務めるが、次第に積極的となり、接客という仕事により地域の人との交流が生まれてきている。店は作業所と地域とをしっかり結んでいる。
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