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安井家の歴史 初代安井吉左エ門が昭和2年に東京の三ノ輪で隅田川の生きの良い魚をつくだ煮の製造販売をしたのが、安井家のつくだ煮の始まりです。 戦争中に三ノ輪が戦災に遭い、我孫子に疎開してまいりました。 疎開中に先代が手賀沼、印旛沼、霞ヶ浦の新鮮な魚を原料とした佃煮の製造販売店を開業しました。当時手賀沼で獲れるうなぎは色が黒く、肉質が繊細で焼いても身が縮まず脂ものっているため、「クロ」と呼ばれて珍重されておりました。 エビや鮒なども多く獲れていたが、昭和40年代の始めになって周辺の都市開発により手賀沼は排出される生活雑排水のために沼の汚染が進み、うなぎやつくだ煮の原料となる魚が獲れなくなりました。また獲れても食用に適さなくなり、良質な原料確保に苦しんだ時期もありましたが、先代の知恵と努力により安定して良質の原魚確保が出来るようになり、創業以来の製法と味を守って現在に至っております。 戦後の食糧難の時代に常磐線沿線の新鮮な野菜や食料品が我孫子駅から多くの行商さん達により東京に運ばれておりました。安井家のつくだ煮も主に先代が行商さん達に販売しておりましたところから、安井家のつくだ煮が広く知られるようになり、疎開地から三ノ輪に戻らずに我孫子での製造販売を続けて60年になります。(三ノ輪では今も親族が安井屋の屋号で営業を続けております) 先代は行商さん達のために、我孫子駅からの行商さん達専用の慰安旅行列車を仕立てることを企画し、実現させたこともありました。 | ||||||||||||||
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更なるこだわりは つくだ煮の製造技術も、圧力釜や自動調理器具の開発などにより機械に頼る製造へと大きく移り変わって来ましたが、安井家はこれら自動調理器具は使わずに創業以来の手作りに撤しております。また材料に一切の保存料などの添加物は使用しない自然のままの製品作りを頑なに守っていることです。 過去には顧客からはもっと保存期間の長い商品にして欲しいと言った要望がありましたが、着色保存料や添加物を一切使用しないこともこだわりの一つで、最近になってやっと安井家の佃煮の良さが顧客の皆さまに認めていただけるようになりました。食の安全が叫ばれている昨今、このこだわりを守って来たお陰だと喜んでおります。 我孫子で製造販売を行った当時は、手賀沼、印旛沼そして霞ヶ浦と、近場で良質の原料が供給を受けることが出来ましたが、当時は今のような輸送手段が発達していなかったために、大勢の人が活魚を入れた1斗缶を背中に負ぶって運搬されておりました。現在も東北地方の遠方から仕入れておりますが、安井家ではそのまま使用せず清水の生簀で原魚を綺麗にしてから加工しているので、臭みの無い優しい味を保っております。 これからの夢としては、大勢の方の思いと活動により手賀沼の浄化が進み綺麗な水質に戻ってきたので、近い将来には昔ながらの手賀沼の魚を原料としたざっこ煮が出来るようになれば、名実共に我孫子の名産として喜ばれるような商品作りが出来るものと期待いたしております。 | ||||||||||||||
概 要
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