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シティア販売センターがギャラリーに
4ページの通信には情報満載
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●編集者からコミュニティコンサルタントに
我孫子市に851世帯約3000人が住む大規模マンション「シティア」が完成したのは2003年、我孫子に新しい街が誕生した。このとき、シティア住民の新しいまちでの暮らしのスタートを支える取り組み「コミュニティフォーラム」を立ち上げたのが、有限会社ヌックの小田麻子さんである。
小田さんはもともとフリーの編集者である。企業の広報宣伝業務から出発し、出版社での料理本の編集者を経て、フリーランサーとして住宅情報誌編集を15 年続けた。仕事で知り合った多摩の女性だけの会社 セルフィッシュネスからコミュニティコンサルタントの仕事を勧められ、シテイアの仕事を請け負った。 2003年、コミュニティコンサルタントとしての初仕事のために法人化が必要となり、有限会社ヌックを設立。
マンション購入者に必要な生活情報の発信や、新しいコミュニティづくりの手伝いをするコミュニティ・コンサルタントの仕事は、やりがいがあり、多くの人との出会いがある。小田さんは着実に仕事の場を広げている。、現在は鎌ヶ谷、南千住、川口でプロジェクトを進行中、次は横浜と船橋での仕事を予定している。
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大規模マンションや住宅団地建設時の販売期間と入居期間を通じて、入居者に必要なまちの生活情報発信、共用施設の使い方を教え、そこでのイベントやグループ活動のサポート、そして入居者の相互扶助と情報交換などのためのマッチングシステム作りがヌックの主な仕事である。我孫子の代表例としてシティアでの活動を紹介しょう。
◆販売センターでの販売支援と同時に販売センターのスペースをコミュニティステーション(ギャラリー)とし絵画展などイベントを開催、マンション購入者と我孫子の住民との交流を図る。
◆入居者に我孫子を知ってもらうために、「あびこ人物事典」の編集を行った。また、シティアでのコミュニティ活動をサポートするための「シティア通信」を入居前から毎月発行、敷地内のカフェの一角には情報コーナーを設け、シテイア内外の情報交流に役立てている。
◆共用施設でのカルチャー&サークル活動のコーディネートとして、教える人と習いたい人とのマッチングを行い、サークルの立ち上げをサポートする。現在シティアでの登録サークルは、バレエ、エアロビックス、書道など約30。住民の間で、助けてほしい人と何かしてあげられる人とのマッチングも行う。
◆シティアでのイベントの手伝いもある。お祭り、朝市、マンション敷地内のトムソーヤの森でパン焼き、植樹など管理組合とシティアクラブの盛んな活動にヌックの役割は欠かせない。
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シティア入居後のイベント 植木市
シティア・ウクレレサークルのコンサート
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柏の住宅地でも「NPOテラスあびこ」と共同で 街づくり支援 バーベキュー大会
柏での子育て交流会です |
●これからの仕事
シティア施工主からは最初の1年、2年目は管理組合からコンサルタント報酬を受けたが、契約が切れた今年は12月までの予定でカフェの運営のみを行っている。小田さんのこれからの我孫子での仕事は、街の中にスペースを見つけ街の情報コーナーを作ることである。
我孫子には素晴らしい人がたくさん住んでいるのに、細長い地形のため情報が行き渡っていない。町単位のコミュニティプレスを発行したい。 情報コ−ナー自体に収益は無いが、そこから派生するイベントの手伝いなどがビジネスになるはず、と小田さんは考えている。
マッチングは人脈が生きる人あっての仕事、人と人とをつなぐ仕事である。マッチングを含めたこれまでのノウハウを我孫子のまちづくりに生かしたい。
ヌックの仕事場別に採用する現地スタッフは大半が子育てを終えた主婦である。「訓練をすれば40代の女性は優秀なスタッフになります。子育てを終えた主婦に働く機会と社会貢献の場を提供していきたい」と、ヌックは女性の能力とパワーに期待している。 |