三色のイタリア国旗が目印です
落ち着いてくつろいだ雰囲気の店内
イタリア旅行で出会ったネプチューン(写真中央)
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パスタ屋を開くまで
1999年7月、サラリーマンだった末吉浩吉さんは、勧奨退職制度を使い定年8カ月前に退職した。定年後には企業への再就職ではなく独立して事業をやりたい、そのための準備期間を得るためだった。強みは我孫子の大型店舗のすぐそばに35坪の更地を所有していたことであり、本屋、花屋、食べ物屋、スナックもいいかもと、アイデアはいろいろあった。
出版物の流通ルートの勉強、都内の市場の視察など調査期間をおいたが、開業予定地の近くに本屋も花屋も既にあった。スナックは、店舗2階に住んでもらうことになっていた娘さんの反対にあい断念。
食べ物屋はどうか、フランス料理は難しいが、パスタ屋なら修業時間が短くてもできそうだし、我孫子にパスタ屋は少ない。つてをたどり都内のイタリアンレストランの見習いに入り、毎日500枚もの皿を洗い続け両肩を痛めてしまった。修業期間は2カ月で終わったが、皿洗いの傍ら、シエフの仕事を盗み見し、仕入れ方法や食器のサイズなどをメモした。
末吉さんは、我孫子市の創業者支援研修の第1回受講生である。開店2ヶ月前に開催された研修で事業計画を作成し、またそこで受けた講師の助言が役に立った。
退職金の大半をそそいだ店舗は24席で吹き抜けを作った。店名をローマ神話の海の神様ネプチューンとし、2000年4月、スタッフを10人入れパスタ屋をオープン。壁や冷蔵庫に貼り付けたレシピを見ながら、必死に料理を作った。客に、来るたびに味が違うとか、しょっぱいとか言われたが、開店時から客の入りは順調だった。
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